訪問リハビリテーションにおける理学療法士の役割
今回、重度の障害を伴った一事例を通して訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)における理学療法士(以下、PT)の役割について、考えさせられる機会を得たので報告する。訪問リハでのPTの役割については、多く報告されている。特に大切な事は利用者の生活再建に向け、家族を含めた在宅支援チームで取り組むことが重要だと考えられる。今回の事例は、急性期病院に約3ヶ月入院後、自宅へと退院されている。退院後の生活パターンとしては、1日中ベッド上での臥床が続き、廃用が進行している状態であった。当時の自宅環境面の状況としては,電動ベッドがレンタルされているぐらいで、車椅子自体もない状態であった。それらの問題に対して、...
Saved in:
Published in | 九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 Vol. 2002; p. 133 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
九州理学療法士・作業療法士合同学会
2003
Joint Congress of Physical Therapist and Occupational Therapist in Kyushu |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0915-2032 2423-8899 |
DOI | 10.11496/kyushuptot.2002.0.133.0 |
Cover
Summary: | 今回、重度の障害を伴った一事例を通して訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)における理学療法士(以下、PT)の役割について、考えさせられる機会を得たので報告する。訪問リハでのPTの役割については、多く報告されている。特に大切な事は利用者の生活再建に向け、家族を含めた在宅支援チームで取り組むことが重要だと考えられる。今回の事例は、急性期病院に約3ヶ月入院後、自宅へと退院されている。退院後の生活パターンとしては、1日中ベッド上での臥床が続き、廃用が進行している状態であった。当時の自宅環境面の状況としては,電動ベッドがレンタルされているぐらいで、車椅子自体もない状態であった。それらの問題に対して、廃用の防止や生活圏の拡大、QOLの向上を目的に訪問リハに関わってきた。現在では、家族単独介助による屋外(庭)への外出まで行動範囲が拡大し、また、1日の生活の中でもテレビにて野球観戦を行うようになり、天上のみをみていた生活から脱却しつつある。PTの役割としては、本事例を通じ在宅支援チームを構築しチーム間での連携を行い、その上でPTとしての専門性を発揮させ、実践していく事が重要だという事を認識させられた。 |
---|---|
ISSN: | 0915-2032 2423-8899 |
DOI: | 10.11496/kyushuptot.2002.0.133.0 |