各種皮膚潰瘍に対するデクラート®の臨床効果

35例の各種皮膚潰瘍患者 (下腿潰瘍; 15例, 熱傷潰瘍; 5例, 術後潰瘍5例など) にデクラート®を使用して, その有効性, 安全性ならびに有用性を検討した。総合効果は, 『著効』116例 (47%), 『有効』; 6例 (18%) であり, 有効率は65%であった。安全性では, 『安全性に問題』が33例であり, 安全率は94%であった。これらの結果から勘案しての有用性は, 『極めて有用』115例 (45%), 『有用』; 7例 (21%), 『やや有用』; 7例 (21%) であり有用率は67%(22/33) と計算された。なお、副作用は2例に外用部の発赤や疼痛などがみられた。また,...

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Published in皮膚 Vol. 39; no. 3; pp. 364 - 378
Main Authors 中川, 浩一, 小林, 裕美, 幸野, 健, 林, 顕秀, 鶴田, 大輔, 石井, 正光, 濱田, 稔夫, 本城, 貴子, 寺嶋, 亨, 鈴木, 伸典, 國行, 秀一, 吉岡, 啓子, 藤原, 秀教, 加藤, 晴久
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本皮膚科学会大阪地方会 30.06.1997
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Summary:35例の各種皮膚潰瘍患者 (下腿潰瘍; 15例, 熱傷潰瘍; 5例, 術後潰瘍5例など) にデクラート®を使用して, その有効性, 安全性ならびに有用性を検討した。総合効果は, 『著効』116例 (47%), 『有効』; 6例 (18%) であり, 有効率は65%であった。安全性では, 『安全性に問題』が33例であり, 安全率は94%であった。これらの結果から勘案しての有用性は, 『極めて有用』115例 (45%), 『有用』; 7例 (21%), 『やや有用』; 7例 (21%) であり有用率は67%(22/33) と計算された。なお、副作用は2例に外用部の発赤や疼痛などがみられた。また, 試験開始時ならびに試験中に細菌学的検査を行った。その結果, 13症例でStaphylococcus aureusが分離され, これらのうち, 7例 (54%) で菌が消失し, 細菌学的効果が確認された。デクラート®は皮膚潰瘍治療薬として安全かつ有用な薬剤であると結論した。
ISSN:0018-1390
1884-541X
DOI:10.11340/skinresearch1959.39.364