高速液体クロマトグラフィー/質量分析法による食用油中の1,3-ジアシルグリセロールの分子種分析

抗肥満作用を有する1,3-ジアシルグリセロール (1,3-DG) の分子種を正確に求める方法を確立した. 食用油 (エコナクッキングオイル) 中の1,3-DGを3,5-ジニトロフェニルウレタン (DNPU) 誘導体に変換した後, 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) と質量分析法 (MS) を用いて分析した. その結果, C30カラム (25cm×4.6mm i.d.) を装備した逆相HPLCにより1,3-DGを構成する種々の分子種が60分以内に明りょうに分離された. また, HPLC/エレクトロスプレーイオン化 (ESI)-MS分析では, 分離された各成分について顕著な[M-H]-イオン...

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Published in分析化学 Vol. 51; no. 6; pp. 437 - 442
Main Authors 鷹野, 浩之, 板橋, 豊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.06.2002
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Summary:抗肥満作用を有する1,3-ジアシルグリセロール (1,3-DG) の分子種を正確に求める方法を確立した. 食用油 (エコナクッキングオイル) 中の1,3-DGを3,5-ジニトロフェニルウレタン (DNPU) 誘導体に変換した後, 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) と質量分析法 (MS) を用いて分析した. その結果, C30カラム (25cm×4.6mm i.d.) を装備した逆相HPLCにより1,3-DGを構成する種々の分子種が60分以内に明りょうに分離された. また, HPLC/エレクトロスプレーイオン化 (ESI)-MS分析では, 分離された各成分について顕著な[M-H]-イオンが得られた. このイオンを利用して, 各分子種を同定した. 本法は, 種々の食用油に存在する1,3-DGの分子種分析に適用できる.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.51.437