高分解能誘導結合プラズマ質量分析法によるシリコンウェハー上の超微量リン及びチタンの定量

半導体製造工程におけるP及びTiの相互汚染を評価するため, 気相分解法と高分解能ICP-MSによる定量方法を検討した. Siウェハー上のSi酸化膜を気相分解法により分解した後, 0.1mlの溶液中に回収し, 条件を最適化したMCNにより導入した. 四重極型ICP-MSで問題となる溶媒及びSiマトリックスに起因する質量スペクトル干渉は, 質量分解能を5000に設定し測定することで除去できた. ディップ法あるいはマイクロドロップ法で強制汚染したウェハーを用いて, 添加回収率を確認した. Tiについて, TRXRFとの比較を行い良い一致を得た. 8インチウェハーを用いた場合の検出限界は, P及びTi...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in分析化学 Vol. 50; no. 6; pp. 453 - 458
Main Authors 山田, 裕司, 嶋崎, 綾子, 小塚, 祥二, 竹中, みゆき, 立部, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.06.2001
Online AccessGet full text
ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.50.453

Cover

More Information
Summary:半導体製造工程におけるP及びTiの相互汚染を評価するため, 気相分解法と高分解能ICP-MSによる定量方法を検討した. Siウェハー上のSi酸化膜を気相分解法により分解した後, 0.1mlの溶液中に回収し, 条件を最適化したMCNにより導入した. 四重極型ICP-MSで問題となる溶媒及びSiマトリックスに起因する質量スペクトル干渉は, 質量分解能を5000に設定し測定することで除去できた. ディップ法あるいはマイクロドロップ法で強制汚染したウェハーを用いて, 添加回収率を確認した. Tiについて, TRXRFとの比較を行い良い一致を得た. 8インチウェハーを用いた場合の検出限界は, P及びTiについてそれぞれ3E+08及び6E+06atoms/cm2であり, 実際の半導体デバイス製造工程での評価が可能となった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.50.453