血漿交換により血糖コントロールの不安定性が軽快したインスリン抗体陽性2型糖尿病の1例
ヒト混合型および速効型インスリン使用中の2型糖尿病患者で,早朝低血糖と日中高血糖を伴う著しい血糖変動を認めた.患者はインスリン抗体結合率高値で,糖尿病性細小血管症,慢性腎不全を合併していた.二重膜濾過法による抗体吸着および血漿交換療法後,半年間にわたり良好で安定した血糖コントロールを得た.ステロイド薬や免疫抑制薬を併用せず,抗体吸着や血漿交換の単独療法が奏功した例は検索し得た限り報告はなく,興味深い症例であると考えられる....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 94; no. 10; pp. 2182 - 2185 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.10.2005
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Subjects | |
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ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.94.2182 |
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Summary: | ヒト混合型および速効型インスリン使用中の2型糖尿病患者で,早朝低血糖と日中高血糖を伴う著しい血糖変動を認めた.患者はインスリン抗体結合率高値で,糖尿病性細小血管症,慢性腎不全を合併していた.二重膜濾過法による抗体吸着および血漿交換療法後,半年間にわたり良好で安定した血糖コントロールを得た.ステロイド薬や免疫抑制薬を併用せず,抗体吸着や血漿交換の単独療法が奏功した例は検索し得た限り報告はなく,興味深い症例であると考えられる. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.94.2182 |