A case of congenital unilateral absence of the right pulmonary complicated with pulmonary hypertention

症例は58歳,女性で,労作時の息切れを主訴に来院し,心エコー上著明な肺高血圧を認めたため精査目的にて入院した.徐々に増悪した労作時の息切れで,肺塞栓を思わせるような突発性の呼吸困難の既往はなく,胸部X線上,右肺動脈主幹部の陰影不明瞭,肺血流シンチグラムにて右肺血流の完全欠損,胸部CTおよび肺動脈造影にて右肺動脈の辺縁がなめらかに途絶している所見などから,先天性の右肺動脈欠損症と診断した.心内奇形の合併はなかった.肺機能検査および肺換気シンチグラムは正常であった.心カテーテル検査にて肺動脈圧100mmHgと著明な肺高血圧が認められた.一側性肺動脈欠損症はまれであり,さらに心内奇形の合併がなく肺高...

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Published inShinzo Vol. 31; no. 1; pp. 23 - 26
Main Authors Nagashima, Michitaka, Kasahara, Shin-ya, Omori, Hisako, Mori, Fumiaki, Hen, Yasuki, Shinoda, Naoyoshi, Enta, Kenji, Uchida, Tatsuro, Hirosawa, Koshichiro, Komada, Shusei
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Japan Heart Foundation 15.01.1999
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.31.1_23

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Summary:症例は58歳,女性で,労作時の息切れを主訴に来院し,心エコー上著明な肺高血圧を認めたため精査目的にて入院した.徐々に増悪した労作時の息切れで,肺塞栓を思わせるような突発性の呼吸困難の既往はなく,胸部X線上,右肺動脈主幹部の陰影不明瞭,肺血流シンチグラムにて右肺血流の完全欠損,胸部CTおよび肺動脈造影にて右肺動脈の辺縁がなめらかに途絶している所見などから,先天性の右肺動脈欠損症と診断した.心内奇形の合併はなかった.肺機能検査および肺換気シンチグラムは正常であった.心カテーテル検査にて肺動脈圧100mmHgと著明な肺高血圧が認められた.一側性肺動脈欠損症はまれであり,さらに心内奇形の合併がなく肺高血圧をきたす症例は少ないため報告した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.31.1_23