健診従事者に知っておいていただきたい運動と健康に関する知識
健診従事者は, 業務の性質から運動機能が比較的保たれ運動制限を指示されるような疾患に罹患していない受診者に接する機会が多いと考えられる. この機会を活かして, 受診者に「身体活動(運動)と健康」に関する正しい知識を提供し, 身体活動に意識を向かわせるよう働きかけていただきたいと願うものである. 「1. 身体活動が不足する現代社会」現代のライフスタイルでは, 多くの人が身体活動不足に陥るのは当然であろう. 「身体活動を増やそう」と自ら意識し行動しないと生活習慣病の罹患リスクを日々高めていることに気づくことが肝腎である. 以前は「運動不足」という用語が用いられてきたが, これからは「身体活動不足」...
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Published in | 総合健診 Vol. 40; no. 2; pp. 305 - 307 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本総合健診医学会
20.03.2013
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Summary: | 健診従事者は, 業務の性質から運動機能が比較的保たれ運動制限を指示されるような疾患に罹患していない受診者に接する機会が多いと考えられる. この機会を活かして, 受診者に「身体活動(運動)と健康」に関する正しい知識を提供し, 身体活動に意識を向かわせるよう働きかけていただきたいと願うものである. 「1. 身体活動が不足する現代社会」現代のライフスタイルでは, 多くの人が身体活動不足に陥るのは当然であろう. 「身体活動を増やそう」と自ら意識し行動しないと生活習慣病の罹患リスクを日々高めていることに気づくことが肝腎である. 以前は「運動不足」という用語が用いられてきたが, これからは「身体活動不足」という言葉で考えるべきである. すなわち, 健康維持に必要なのは, 運動(スポーツ)でなくては意味がないのではなく, 日常生活の中で全身の骨格筋を動かすような活動を一定時間以上(上限の有無はエビデンス不足)確保することである. |
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ISSN: | 1347-0086 |