献血者血清中の抗動物血清抗体について
われわれは献血者血清中にかなりの頻度でウシなどの動物血清に反応する抗体が存在することを見出し, この抗体の性状を追求, なぜ産生されたかを調べた. 材料と方法 被検血清:献血に訪れた成人男女の血清 動物血清:正常動物血清およびアルブミン VIG:抗ワクシニア人免疫グロブリン 痘苗:通常市販品 ES・オクテルロニ法:通常法, プロゾーン現象に留意し2倍希釈系チェッカーボードを使った. IEP像:通常法および抗原穴に動物血清, 抗体溝に:被検血清をいれたいわば“動物血清IEP”吸収試験:抗原Aを適当濃度に含む寒天平板を作り, 穴を2つあけて抗原Bと被検血清を入れる. 被検血清は抗原Aと沈降リングを...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 26; no. 1/3; pp. 211 - 212 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.05.1980
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ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | われわれは献血者血清中にかなりの頻度でウシなどの動物血清に反応する抗体が存在することを見出し, この抗体の性状を追求, なぜ産生されたかを調べた. 材料と方法 被検血清:献血に訪れた成人男女の血清 動物血清:正常動物血清およびアルブミン VIG:抗ワクシニア人免疫グロブリン 痘苗:通常市販品 ES・オクテルロニ法:通常法, プロゾーン現象に留意し2倍希釈系チェッカーボードを使った. IEP像:通常法および抗原穴に動物血清, 抗体溝に:被検血清をいれたいわば“動物血清IEP”吸収試験:抗原Aを適当濃度に含む寒天平板を作り, 穴を2つあけて抗原Bと被検血清を入れる. 被検血清は抗原Aと沈降リングを形成し(抗原Aで吸収され終り)さらに拡散して抗原Bと邂逅し, Aで吸収してもなおBと反応するならば, 沈降線を生ずる. 3穴式オクテルロニ法でスパー・フューズが確認できない弱い反応でもこの方法は有効である. |
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ISSN: | 0546-1448 |