全血由来製剤の保存前白血球除去に関する検討

目的:保存前白血球除去製剤の導入が検討されている中で, 我々は, 全血処理型白血球除去フィルタークローズドシステム(以下, RZ-2000)の使用機会を得たので, 使用時における作業性及び白血球除去性能等を中心に検討を行ったので報告する. 方法:健常ボランティアドナー12名より, RZ-2000を用いて400mL採血を行い全血製剤を得た. これらを無作為にA~Cの3群に分類し, A群(6例)は, 20~22℃で約3時間, B群(3例)は, 20~22℃で約18時間, C群(3例)は, 4~6℃で約18時間保存した. 保存後, フィルターによる白血球除去を落差約120cmで行い, 白除全血製剤を...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 220
Main Authors 倉橋正夫, 藤原文子, 入江史生, 岡田恭枝, 阿蘇秀樹, 小川忠快, 黒岡浩子, 堀江真理子, 岡田基文, 小川昌昭, 坪倉裕昌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.2000
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Summary:目的:保存前白血球除去製剤の導入が検討されている中で, 我々は, 全血処理型白血球除去フィルタークローズドシステム(以下, RZ-2000)の使用機会を得たので, 使用時における作業性及び白血球除去性能等を中心に検討を行ったので報告する. 方法:健常ボランティアドナー12名より, RZ-2000を用いて400mL採血を行い全血製剤を得た. これらを無作為にA~Cの3群に分類し, A群(6例)は, 20~22℃で約3時間, B群(3例)は, 20~22℃で約18時間, C群(3例)は, 4~6℃で約18時間保存した. 保存後, フィルターによる白血球除去を落差約120cmで行い, 白除全血製剤を得, その際のろ過時間を計測した. 白除全血製剤を遠心分離し, 用手法にて血漿成分(FFP)と赤血球成分に分離し, 赤血球成分にMAP液を添加混和してRC-M・A・Pを得た. 全血製剤については, K-4500(Sysmex)により, 白除後の製剤については, ナジェットチャンバー法及びLD-2000(興和)により, 白血球数測定を行った.
ISSN:0546-1448