成分輸血における赤血球の有効利用

成分輸血は合理的な輸血法であるが, 問題は各成分に対する需要が不均衡なことにある. 本邦における成分輸血および当施設における成分輸血の現況について述べる. まず日赤の年度別の血液製剤供給量の推移では, 全血に対する血液成分の割合は昭和48年3.8%, 51年19.7%と順調に普及しつつある. しかし, 成分輸血中の赤血球製剤の割合は, 昭和48年24%, 49, 50, 51年は, それぞれ約19%とほとんど変化なく, 赤血球の利用は充分でたい. 次に慈恵大の山崎, 東大の遠山両氏が集計した, 全国の大学病院, 一般病院の成分輸血の推移をみると, 昭和47年以来, 著しい増加を示している. 当...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 25; no. 5/6; pp. 178 - 179
Main Authors 湯浅晋治, 横田広夫, 菊島慶昭, 奥山輝之, 山崎忠光, 城所仂, 山口保男, 竹内華枝子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.12.1979
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ISSN0546-1448

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Summary:成分輸血は合理的な輸血法であるが, 問題は各成分に対する需要が不均衡なことにある. 本邦における成分輸血および当施設における成分輸血の現況について述べる. まず日赤の年度別の血液製剤供給量の推移では, 全血に対する血液成分の割合は昭和48年3.8%, 51年19.7%と順調に普及しつつある. しかし, 成分輸血中の赤血球製剤の割合は, 昭和48年24%, 49, 50, 51年は, それぞれ約19%とほとんど変化なく, 赤血球の利用は充分でたい. 次に慈恵大の山崎, 東大の遠山両氏が集計した, 全国の大学病院, 一般病院の成分輸血の推移をみると, 昭和47年以来, 著しい増加を示している. 当施設でも47年度から血液成分調整を開始したが, 急増の傾向にある.
ISSN:0546-1448