ヘルペス後神経痛に対するレーザー治療

北大病院麻酔科ペインクリニックで過去8年間に経験したヘルペス後神経痛(PHN)149例(平均年齢:67歳)について, その臨床評価を報告する. 使用したレーザー装置は半導体レーザー(830nm, 60mW)で, 1点10~60秒として1回の治療時間は10~20分とした. 治療開始前のペイソスコア(PS)を10とし, 治療後の変化を問診より得た. 初回治療後の有効率は58.4%であった. 平均治療回数43回後のPSが50%以上の改善を見た長期効果は75%であった. 長期効果は60歳未満で85%と高かった. しかし, 80歳以上の患者でも50%の症例でPSが50%以上の改善を見た. 今回の成績もす...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 16; no. 2; pp. 35 - 36
Main Authors 大久保和章, 塩谷勉, 大塚浩司, 沼澤理絵, 劔物修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 28.06.1995
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Summary:北大病院麻酔科ペインクリニックで過去8年間に経験したヘルペス後神経痛(PHN)149例(平均年齢:67歳)について, その臨床評価を報告する. 使用したレーザー装置は半導体レーザー(830nm, 60mW)で, 1点10~60秒として1回の治療時間は10~20分とした. 治療開始前のペイソスコア(PS)を10とし, 治療後の変化を問診より得た. 初回治療後の有効率は58.4%であった. 平均治療回数43回後のPSが50%以上の改善を見た長期効果は75%であった. 長期効果は60歳未満で85%と高かった. しかし, 80歳以上の患者でも50%の症例でPSが50%以上の改善を見た. 今回の成績もすでに報告してきたように, PHNに対してレーザー治療が有効であることが確認された. 可及的早期のレーザー治療の開始が治療成績の向上に重要である.
ISSN:0288-6200