当センターにおける直腸カルチノイド13症例の検討

「はじめに」直腸カルチノイドは, 神経内分泌細胞由来の低悪性度腫瘍である, 臨床的に進行の緩やかな疾患であるが, 肝臓, リンパ節などへ転移する場合もある1). 今回我々は, 直腸カルチノイド腫瘍における内視鏡治療の有用性と安全性を評価する目的で自験例を検討した. 「対象」当センターで平成19年6月から21年12月までに内視鏡治療を施行した直腸カルチノイド腫瘍13例(Table1). 年齢は31歳から69歳までの平均54歳で性別は男性11例, 女性2例であった. 罹患部位はRbが12例, Raが1例であった. 腫瘍径は平均4.9mmで最大12mm径の症例が1例あった. 観察期間は初回治療から平...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy(2001年から Vol. 77; no. 2; pp. 54 - 56
Main Authors 東海浩一, 宮谷博幸, 新藤雄司, 上原健志, 池谷敬, 池田正俊, 牛丸信也, 浅野岳晴, 松本吏弘, 高松徹, 岩城孝明, 福西昌徳, 鷺原規喜, 吉田行雄, 小西文雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本消化器内視鏡学会関東支部会 10.12.2010
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ISSN1348-9844

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Summary:「はじめに」直腸カルチノイドは, 神経内分泌細胞由来の低悪性度腫瘍である, 臨床的に進行の緩やかな疾患であるが, 肝臓, リンパ節などへ転移する場合もある1). 今回我々は, 直腸カルチノイド腫瘍における内視鏡治療の有用性と安全性を評価する目的で自験例を検討した. 「対象」当センターで平成19年6月から21年12月までに内視鏡治療を施行した直腸カルチノイド腫瘍13例(Table1). 年齢は31歳から69歳までの平均54歳で性別は男性11例, 女性2例であった. 罹患部位はRbが12例, Raが1例であった. 腫瘍径は平均4.9mmで最大12mm径の症例が1例あった. 観察期間は初回治療から平均15カ月で術前EUSを施行した症例は7例であった. 内視鏡治療法:麻酔は長時間かかる治療に限定し, 塩酸ペンタゾシン15mgと, 症例によりフルニトラゼパムを使用し抗菌薬を約3日間投与した. また炭酸ガス送気を全例に使用した. 局注はヒアルロン酸単独, もしくはグリセオール液を混注し使用し, デバイスはフレックスナイフを主に使用した.
ISSN:1348-9844