電子処方箋・オンライン服薬指導始まる : 薬局の将来像 - 薬学生の立場から -

近年, 少子高齢化による医療サービス需要の増加や医療従事者不足などの問題を解決するための手段として, 医療におけるデジタル技術の活用(医療DX)が注目を浴びている. 2023年1月から処方箋が電子化され, 医療機関と薬局のオンライン連携が可能になった. 今後, 処方箋, カルテ, レセプト, 予防接種歴などの医療情報は, 患者情報を共有する「全国医療情報プラットフォーム」で一元管理され, 各医療機関で共有可能となる. これにより, マイナンバーカードで受診した患者は本人同意の下, これらの情報を医師や薬剤師と共有できるため, より良い医療につながると期待されている. その一方で, 電子処方箋の...

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Published in薬剤学 Vol. 84; no. 3; p. 187
Main Author 伊東龍一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本薬剤学会 01.07.2024
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ISSN0372-7629

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Summary:近年, 少子高齢化による医療サービス需要の増加や医療従事者不足などの問題を解決するための手段として, 医療におけるデジタル技術の活用(医療DX)が注目を浴びている. 2023年1月から処方箋が電子化され, 医療機関と薬局のオンライン連携が可能になった. 今後, 処方箋, カルテ, レセプト, 予防接種歴などの医療情報は, 患者情報を共有する「全国医療情報プラットフォーム」で一元管理され, 各医療機関で共有可能となる. これにより, マイナンバーカードで受診した患者は本人同意の下, これらの情報を医師や薬剤師と共有できるため, より良い医療につながると期待されている. その一方で, 電子処方箋の発行時に重複投薬や併用禁忌のチェックが自動で行われるため, 薬剤師業務の一部が失われ, 薬剤師の存在価値が低くなるとの懸念がある.
ISSN:0372-7629