NASH臨床の進歩と問題点 - 診断を中心に
先進国で最多の肝疾患は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)で, 罹患者は成人男性の25%以上, 成人女性の15%以上で, NAFLDの臨床において現在の健診やドックのAST, ALTの判定基準を用いると, NAFLD患者の多くは経過観察や要医療外となる危険性が大です. 定義: 非飲酒者(エタノール換算男性30g/日, 女性20g/日以下)で脂肪肝(肝細胞の5%以上に脂肪蓄積)を呈する場合, 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と定義. 罹患者1,500~2,000万人, うち85~90%が単純性脂肪肝(NAFL), 10~15%が予後不良の非アルコール性脂肪肝炎(NASH). 多くは肥...
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Published in | 総合健診 Vol. 46; no. 5; pp. 507 - 508 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本総合健診医学会
10.09.2019
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ISSN | 1347-0086 |
Cover
Summary: | 先進国で最多の肝疾患は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)で, 罹患者は成人男性の25%以上, 成人女性の15%以上で, NAFLDの臨床において現在の健診やドックのAST, ALTの判定基準を用いると, NAFLD患者の多くは経過観察や要医療外となる危険性が大です. 定義: 非飲酒者(エタノール換算男性30g/日, 女性20g/日以下)で脂肪肝(肝細胞の5%以上に脂肪蓄積)を呈する場合, 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と定義. 罹患者1,500~2,000万人, うち85~90%が単純性脂肪肝(NAFL), 10~15%が予後不良の非アルコール性脂肪肝炎(NASH). 多くは肥満, 糖尿病, 脂質異常, 高血圧など生活習慣病を背景とし, NAFLDは生活習慣病の肝臓での表現型. |
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ISSN: | 1347-0086 |