新しい免疫学的パラメーター E-082反応のWegener肉芽腫症への応用

我々はgalactosumineを主成分とする新しい免疫学的パラメーターE-082を開発した. E-082は血清中の免疫抑制性蛋白と結合すると推測されている. 今回我々は何らかの免疫異常が原因と考えられているWegener肉芽腫症についてE-082反応を測定した. 対象にはWegener肉芽腫症と似た鼻腔内所見を呈し鑑別が困難であった悪性リンパ腫を選択した. この結果E-082反応はWegener肉芽腫症で高値を示したにもかかわらず, 悪性リンパ腫においては正常域に近い値であった. E-082反応はWegener肉芽腫症の診断と鑑別に有用と考えられた....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 89; no. 7; pp. 881 - 886
Main Authors 池田真, 井上鉄三, 北原哲, 田部哲也, 友松英男, 鶴純明, 益子めぐみ, 平出文久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科学会 20.07.1986
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Summary:我々はgalactosumineを主成分とする新しい免疫学的パラメーターE-082を開発した. E-082は血清中の免疫抑制性蛋白と結合すると推測されている. 今回我々は何らかの免疫異常が原因と考えられているWegener肉芽腫症についてE-082反応を測定した. 対象にはWegener肉芽腫症と似た鼻腔内所見を呈し鑑別が困難であった悪性リンパ腫を選択した. この結果E-082反応はWegener肉芽腫症で高値を示したにもかかわらず, 悪性リンパ腫においては正常域に近い値であった. E-082反応はWegener肉芽腫症の診断と鑑別に有用と考えられた.
ISSN:0030-6622