抗-Lewis抗体保有者に対する輸血について
研究目的:本邦の抗-Le抗体に関する報告は症例報告が大部分で, 輸血前の患者血清よりスクリー・ニソグで検出し, 適合血を供血した大規模な統計的報告はない. そこでこの問題について資料を提供し考察を加える. 方法:1968年より1974年暮迄の7年間に41,220人(患者14,422人, 妊婦9,662人, 供血者17,136人)全例の血清に主としてOrtho社のpanel血球を加え, 食塩水法, Coombs法, ficin法の3法をroutineに併用して抗-Le^a , 抗-Le^b 抗体を検出した. 成績:1)異常抗体は表1の如く総計377例が41,220例中より検出された(0.91%)...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 23; no. 1/2; pp. 29 - 32 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.04.1977
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Summary: | 研究目的:本邦の抗-Le抗体に関する報告は症例報告が大部分で, 輸血前の患者血清よりスクリー・ニソグで検出し, 適合血を供血した大規模な統計的報告はない. そこでこの問題について資料を提供し考察を加える. 方法:1968年より1974年暮迄の7年間に41,220人(患者14,422人, 妊婦9,662人, 供血者17,136人)全例の血清に主としてOrtho社のpanel血球を加え, 食塩水法, Coombs法, ficin法の3法をroutineに併用して抗-Le^a , 抗-Le^b 抗体を検出した. 成績:1)異常抗体は表1の如く総計377例が41,220例中より検出された(0.91%)・患者・妊婦, 供血者の各々にそれぞれ157例(1.09%), 192例(1.99%), 28例(016%)であった. 2)抗-Le抗体は計230例(0.56%)で, 抗-Le^a が159例(0.39%), 抗-Le^b が34例(0.08%), 抗-Le^a +Le^b が31例(0.08%)であった. |
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ISSN: | 0546-1448 |