骨振動特性におよぼす軟組織の影響について

「緒言」 顔面頭蓋および脳頭蓋に対する振動学的研究は, Bekesyを始めとし, Franke, Corliss, 石岡, 豊田, 小田切, 日笠など比較的多く発表がなされている. これらの研究の中で, イヌ犬歯に強制加振を加え歯周組織の衝撃減衰能力をリニヤ値で求めた豊田の研究や, 周波数分析値で求めた日笠の研究で軟組織が何らの形で関与することがわかった. 今回われわれはこの問題と関節の振動特性を解決するために, 比較的構造の簡単な被検体を利用して, 以下のような実験をおこない, 多少の知見を得たので報告する. 「実験装置と方法」 1. 実験装置 実験に使用した装置は当教室の豊田が用いた, ラ...

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Published in神奈川歯学 Vol. 16; no. 4; pp. 559 - 570
Main Authors 松尾悦郎, 金安英治, 日笠不二夫, 浜田静樹, 宇治文孝, 小笠原嘉一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.03.1982
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ISSN0454-8302

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Summary:「緒言」 顔面頭蓋および脳頭蓋に対する振動学的研究は, Bekesyを始めとし, Franke, Corliss, 石岡, 豊田, 小田切, 日笠など比較的多く発表がなされている. これらの研究の中で, イヌ犬歯に強制加振を加え歯周組織の衝撃減衰能力をリニヤ値で求めた豊田の研究や, 周波数分析値で求めた日笠の研究で軟組織が何らの形で関与することがわかった. 今回われわれはこの問題と関節の振動特性を解決するために, 比較的構造の簡単な被検体を利用して, 以下のような実験をおこない, 多少の知見を得たので報告する. 「実験装置と方法」 1. 実験装置 実験に使用した装置は当教室の豊田が用いた, ランダムノイズ加振による1/3 Octave Band Pass Filter分析によった. そして, 各測定点において1/3 Octave Bandで分析された結果を1 Octave中心周波にdB合成を行ない減衰量とした. 図1は実験装置のブロックダイヤグラムで被検個体支持装置, 加振信号系, および振動分析の3部分から構成されている.
ISSN:0454-8302