人工心肺使用後赤血球の再利用

今回, 私は従来ほとんど廃棄されてきた人工心肺回転後における, 回路内残存血を保存し再利用することにより, 僅かでも血液節減に, 益することができればと考え, 以下の実験を行なってみた. 実験方法は, イヌ股動脈より採血したクエン酸血100ccを血液破壊の高度な気泡型酸素化装置を用いて30分間酸素化した後, 8%ブドウ糖, 1%果糖液で洗浄1回を行ない, 10%低分子デキストラン液に浮遊させ, この血球浮遊液の各条件, (1)ただちにイヌに輸注したもの. (2)1日保存後, ふたたび酸素化を30分間行い洗浄後輸注したもの. (3)この保存期間を3日としたもの. (4)7日としたもの. につき輸...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 15; no. 5/6; pp. 260 - 261
Main Authors 川田高俊, 横山繁樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.11.1968
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ISSN0546-1448

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Summary:今回, 私は従来ほとんど廃棄されてきた人工心肺回転後における, 回路内残存血を保存し再利用することにより, 僅かでも血液節減に, 益することができればと考え, 以下の実験を行なってみた. 実験方法は, イヌ股動脈より採血したクエン酸血100ccを血液破壊の高度な気泡型酸素化装置を用いて30分間酸素化した後, 8%ブドウ糖, 1%果糖液で洗浄1回を行ない, 10%低分子デキストラン液に浮遊させ, この血球浮遊液の各条件, (1)ただちにイヌに輸注したもの. (2)1日保存後, ふたたび酸素化を30分間行い洗浄後輸注したもの. (3)この保存期間を3日としたもの. (4)7日としたもの. につき輸血後赤血球生存率をCr^51 標識法により, それぞれ比較検討した.
ISSN:0546-1448