診断期のがんサバイバーの看護支援に関する国内外の文献検討
「要旨」【目的】国内外の先行研究から, 診断期のがんサバイバーの告知や治療選択, 意思決定に関する看護支援の要素を明らかにし, 看護支援における今後の課題の示唆を得る. 【方法】分析対象は2012年から2022年7月までに発表された文献とした. 「医学中央雑誌」web版, CINAHL (Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature), MEDLINE Completeを用いた. がんサバイバー, 診断期の用語では対象文献の検索ができず, 先行研究を参考に, キーワードはがん, 告知or治療選択or意思決定で検索し, ハンドサ...
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Published in | 兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所紀要 Vol. 30; pp. 29 - 41 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所
01.03.2023
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Summary: | 「要旨」【目的】国内外の先行研究から, 診断期のがんサバイバーの告知や治療選択, 意思決定に関する看護支援の要素を明らかにし, 看護支援における今後の課題の示唆を得る. 【方法】分析対象は2012年から2022年7月までに発表された文献とした. 「医学中央雑誌」web版, CINAHL (Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature), MEDLINE Completeを用いた. がんサバイバー, 診断期の用語では対象文献の検索ができず, 先行研究を参考に, キーワードはがん, 告知or治療選択or意思決定で検索し, ハンドサーチと合わせて23文献を分析対象とした. 【結果】研究デザインは質的研究が主であった. 対象疾患は乳がんが半数以上を占めていた. 国内外の先行研究の比較として, 国外では性差や年齢, 病期, 周囲の環境による違いに着目して看護支援の検討が行われている文献が多く, 国内では診断期全体のプロセスに着目して看護支援の検討が行われている文献が多い傾向にあった. 診断期のがんサバイバーへの看護支援の要素として[不確かさの認知と寄り添い], [情報提供], [意思決定支援] が抽出された. 【結論】診断期のがんサバイバーの看護支援において, 国内外では, ウェブサイトの利用状況を含めた情報ニーズや看護支援に関する調査が今後の課題として示唆された. 国内では, 診断期のがんサバイバーへの効果的な看護支援の提供を目指した研究, システムや教育の検討の必要性が示唆された. |
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ISSN: | 1881-6592 |