多剤抵抗性難治性心房細動の1例

薬物による治療に難渋した多剤抵抗性心房細動であったが, 房室結節アブレーションとペースメーカー植込術が有効であった症例を経験したので報告する. 症例 患者:47歳, 男性, 既往歴は高血圧症. 1994年ごろより動悸を自覚. 1997年発作性心房細動(Paf)を認め電気的除細動(DC)施行, 以後ジソピラミドの内服を開始した. 1999年7月, Pafが持続, 一時, 心拍はコントロールされていたが症状が強くDCを施行. 2000年7月より発作頻度が増えたため, ジソピラミド, アテノロール, ベプリジル, フレカイニドを投与したが発作の頻度は変わらずDC頻回となった. 2000年8月23日心...

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Published in心臓 Vol. 36; no. 3; pp. 227 - 228
Main Authors 箕浦慶乃, 小林洋一, 三好史人, 渡辺則和, 河村光晴, 劉俊昌, 浅野拓, 宮田彰, 丹野郁, 片桐敬
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 丸善 15.03.2004
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ISSN0586-4488

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Summary:薬物による治療に難渋した多剤抵抗性心房細動であったが, 房室結節アブレーションとペースメーカー植込術が有効であった症例を経験したので報告する. 症例 患者:47歳, 男性, 既往歴は高血圧症. 1994年ごろより動悸を自覚. 1997年発作性心房細動(Paf)を認め電気的除細動(DC)施行, 以後ジソピラミドの内服を開始した. 1999年7月, Pafが持続, 一時, 心拍はコントロールされていたが症状が強くDCを施行. 2000年7月より発作頻度が増えたため, ジソピラミド, アテノロール, ベプリジル, フレカイニドを投与したが発作の頻度は変わらずDC頻回となった. 2000年8月23日心房細動に対する肺静脈カテーテルアブレーションのため当院外来を紹介され受診したが, 翌24日意識消失し他院搬送. 搬送中モニター上wide QRS tachycardiaを認め, 9月1日精査のため当院に転院した. 心エコー検査で, 左房径は44mm, 左室駆出率39%と心機能低下を認めた.
ISSN:0586-4488