東日本大震災急性期における当院の活動報告

「はじめに」2011年3月11日の東日本大震災では, 各地に未曾有の被害をもたらし, 死者・行方不明者・被災者は膨大な数となった. 当院は最も被害の大きかった地域にあったため, これまで経験したことない規模の災害医療に直面することになった. 震災から半年が経過し, 大分落ち着きを取り戻してはいるが, 災害医療活動が完全終息したわけではなく現在も進行中である. その活動は広範囲かつ長期化したため活動内容の整理, 検証はまだ十分に行われてはいない. 特に震災直後に当院に押し寄せた傷病者は膨大な数にのぼり, その詳細を把握することは困難な状況にある. そのような状況下で編集委員会からは被災地での震災...

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Published in日本神経救急学会雑誌 Vol. 24; no. 2; pp. 47 - 50
Main Authors 石川修一, 沼上佳寛, 菊池登志雄, 相澤みさき, 小林道夫, 石橋悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経救急学会 30.03.2012
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ISSN1619-3067

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Summary:「はじめに」2011年3月11日の東日本大震災では, 各地に未曾有の被害をもたらし, 死者・行方不明者・被災者は膨大な数となった. 当院は最も被害の大きかった地域にあったため, これまで経験したことない規模の災害医療に直面することになった. 震災から半年が経過し, 大分落ち着きを取り戻してはいるが, 災害医療活動が完全終息したわけではなく現在も進行中である. その活動は広範囲かつ長期化したため活動内容の整理, 検証はまだ十分に行われてはいない. 特に震災直後に当院に押し寄せた傷病者は膨大な数にのぼり, その詳細を把握することは困難な状況にある. そのような状況下で編集委員会からは被災地での震災直後3日間の神経救急の実態について報告するよう依頼を受けた. まだ整理のつかない中で, どれだけ要望に応えられたか自信はないが, 今回の経験は極めて希少であり, 今後起こりうる大災害への対策を講じるためにも, その情報・課題などを共有することは重要と考える.
ISSN:1619-3067