QOLを高める年代別健診―婦人科更年期専門外来におけるウィメンズヘルスを指向した健診
「はじめに」2003年7月の調査にて, 我が国の女性の平均寿命は85歳を超え, 世界一の長寿を更新し続け, 莫大な生命量を獲得している. しかし, 閉経年齢の50%タイル値は依然として50歳と51歳の間であり, その延長はない. つまり卵巣の機能的寿命は人生50年の時代と大差はないわけである. このことは臓器や器官の耐用年数は人生50年の時代のままであることであり, 我々人類は耐用年数を越えて生きながらえているわけである. そのような背景から障害や慢性疾患をもたず, 医療や介護を必要としない健康寿命の延長に取り組む必然性があるわけである. そのような観点から, 我々産婦人科においてもウィメンズ...
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Published in | 総合健診 Vol. 31; no. 3; pp. 502 - 504 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本総合健診医学会
10.05.2004
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ISSN | 1347-0086 |
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Summary: | 「はじめに」2003年7月の調査にて, 我が国の女性の平均寿命は85歳を超え, 世界一の長寿を更新し続け, 莫大な生命量を獲得している. しかし, 閉経年齢の50%タイル値は依然として50歳と51歳の間であり, その延長はない. つまり卵巣の機能的寿命は人生50年の時代と大差はないわけである. このことは臓器や器官の耐用年数は人生50年の時代のままであることであり, 我々人類は耐用年数を越えて生きながらえているわけである. そのような背景から障害や慢性疾患をもたず, 医療や介護を必要としない健康寿命の延長に取り組む必然性があるわけである. そのような観点から, 我々産婦人科においてもウィメンズヘルスに取り組んでいる. 女性の場合, 各ライフステージにおいて, 健康管理とQOLはドラマティックに変動があるが, ここでは主に更年期の年代における対応について述べてみたい. この更年期の年代のウィメンズヘルスとしての対応としては, 更年期障害, 各種の生活習慣病および子宮癌をはじめとした婦人科腫瘍に対する対処があげられる. |
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ISSN: | 1347-0086 |