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下顎歯肉扁平上皮癌の進展様式と術前治療効果について - 組織学的三次元画像解析を中心として
「緒言」 下顎歯肉癌は歯根模あるいは骨膜を介し, 比較的早期に骨内に浸潤する. したがってその外科的治療として, さまざまな顎骨切除術が行われるが, 手術法の選択には明確な基準がないのが実情である. そのため安全域と称して必要以上に顎骨を切除し, 形態, 機能を損じる一方, 不十分な切除により局所再発をきたし不幸な転帰をとることも少なくない. 必要以上に顎骨を切除することなく, 腫瘍を完全に切除するには, 腫瘍の軟組織および骨組織への進展の実相を把握し, それを的確に診断することが重要である. この点については, これまでX線的, 病理組織的所見を中心に検索されてきたが, それらのほとんどは一...
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Published in | 神奈川歯学 Vol. 25; no. 4; pp. 457 - 474 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
神奈川歯科大学学会
30.03.1991
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0454-8302 |
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Summary: | 「緒言」 下顎歯肉癌は歯根模あるいは骨膜を介し, 比較的早期に骨内に浸潤する. したがってその外科的治療として, さまざまな顎骨切除術が行われるが, 手術法の選択には明確な基準がないのが実情である. そのため安全域と称して必要以上に顎骨を切除し, 形態, 機能を損じる一方, 不十分な切除により局所再発をきたし不幸な転帰をとることも少なくない. 必要以上に顎骨を切除することなく, 腫瘍を完全に切除するには, 腫瘍の軟組織および骨組織への進展の実相を把握し, それを的確に診断することが重要である. この点については, これまでX線的, 病理組織的所見を中心に検索されてきたが, それらのほとんどは一面あるいは限られた断面での観察であり, 腫瘍の全体的, 立体的進展状況については明らかではない. 本研究はX線, 組織学的検索に加え, 組織学的三次元画像解析を行い, 腫瘍の立体的な進展様相を追求するとともに, 術前治療の有用性とその意義についても検討した. |
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ISSN: | 0454-8302 |