日常生活動作を指導する際に理学療法士が付与する教示とフィードバックの特徴

「要旨」 : 〔目的〕理学療法士が患者の動作指導中に行う教示や, フィードバックの特徴について検討した. 〔対象と方法〕10名の理学療法士に, 脳卒中左片麻痺の模擬患者に対するベッド上動作の指導を行わせ, その様子を動画として撮影した. 対象者は課題遂行後に動画を視聴し, 自らの指導についての感想を求められた. 撮影された動画からは, 指導時間, 教示・フィードバックの種類ごとの回数を測定した. 〔結果〕すべての対象者で, 内的焦点を用いる教示の使用回数が多かった. 外的焦点を用いる教示の回数と経験年数の間に, 有意な正の相関が認められた. 〔結語〕日常生活動作の指導において, 理学療法士は内...

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Published in理学療法科学 Vol. 38; no. 6; pp. 415 - 420
Main Authors 鈴木誠也, 谷浩明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.12.2023
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Summary:「要旨」 : 〔目的〕理学療法士が患者の動作指導中に行う教示や, フィードバックの特徴について検討した. 〔対象と方法〕10名の理学療法士に, 脳卒中左片麻痺の模擬患者に対するベッド上動作の指導を行わせ, その様子を動画として撮影した. 対象者は課題遂行後に動画を視聴し, 自らの指導についての感想を求められた. 撮影された動画からは, 指導時間, 教示・フィードバックの種類ごとの回数を測定した. 〔結果〕すべての対象者で, 内的焦点を用いる教示の使用回数が多かった. 外的焦点を用いる教示の回数と経験年数の間に, 有意な正の相関が認められた. 〔結語〕日常生活動作の指導において, 理学療法士は内的焦点による教示を使う傾向が強いことが考えられた.
ISSN:1341-1667