抗CD25モノクローナル抗体daclizumab(ゼナパックスR)), basiliximab(シムレクト(R)
「はじめに」移植医療の歴史は, 拒絶反応の機序の解明と免疫抑制および拒絶反応治療の歴史である. とりわけカルシニューリンインヒビターであるcyclosporinの登場した1980年代に臓器移植の成績が飛躍的に向上し, 一般医療となった. その後カルシニューリンインヒビターとしてのtacrolimusや代謝拮抗剤としてのmycophenolate mofetil(MMF)等が次々に開発され, すべての臓器移植の成績(生着率)はさらに向上している. 臓器移植後の免疫抑制法は機序の異なる免疫抑制剤を併用することにより, 拒絶反応抑制効果を強化し, かつ副作用を軽減できる多剤併用療法が汎用される. そ...
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Published in | 移植 Vol. 48; no. 6; pp. 325 - 332 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本移植学会
10.12.2013
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ISSN | 0578-7947 |
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Summary: | 「はじめに」移植医療の歴史は, 拒絶反応の機序の解明と免疫抑制および拒絶反応治療の歴史である. とりわけカルシニューリンインヒビターであるcyclosporinの登場した1980年代に臓器移植の成績が飛躍的に向上し, 一般医療となった. その後カルシニューリンインヒビターとしてのtacrolimusや代謝拮抗剤としてのmycophenolate mofetil(MMF)等が次々に開発され, すべての臓器移植の成績(生着率)はさらに向上している. 臓器移植後の免疫抑制法は機序の異なる免疫抑制剤を併用することにより, 拒絶反応抑制効果を強化し, かつ副作用を軽減できる多剤併用療法が汎用される. その一つとして, 生物製剤である抗リンパ球(T細胞)抗体療法が移植後導入療法として行われている. |
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ISSN: | 0578-7947 |