術後ストーマ状況の変化に対応する装具選択の検討
「要旨」【目的】ストーマ状況は変化するため, 装具選択の再評価が必要である. 今回術後3ヵ月間のストーマ状況の変化を明らかにし, 変化に応じた装具選択の重要観察項目について検討した. 【方法】2017年4月から2年間, 術後2ヵ月以上観察した消化管ストーマ症例を対象に, ストーマ・フィジカルアセスメントツール(以下SPAツール)の観察項目で, 術後3ヵ月間のストーマ状況と装具変更の有無を調査した. 【結果】対象症例は63例(内44例は3ヵ月まで). 術後1ヵ月はストーマサイズ横径が減少し, 腹壁の硬度, 皮膚の平坦度, 便の性状に変化がみられた. 2ヵ月はストーマサイズ縦・横径が減少し, その...
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Published in | 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 37; no. 3; pp. 64 - 69 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
01.12.2021
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ISSN | 1882-0115 |
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Summary: | 「要旨」【目的】ストーマ状況は変化するため, 装具選択の再評価が必要である. 今回術後3ヵ月間のストーマ状況の変化を明らかにし, 変化に応じた装具選択の重要観察項目について検討した. 【方法】2017年4月から2年間, 術後2ヵ月以上観察した消化管ストーマ症例を対象に, ストーマ・フィジカルアセスメントツール(以下SPAツール)の観察項目で, 術後3ヵ月間のストーマ状況と装具変更の有無を調査した. 【結果】対象症例は63例(内44例は3ヵ月まで). 術後1ヵ月はストーマサイズ横径が減少し, 腹壁の硬度, 皮膚の平坦度, 便の性状に変化がみられた. 2ヵ月はストーマサイズ縦・横径が減少し, その後の変化は緩やかであった. 3ヵ月ではストーマ高さが有意に減少した. 装具変更率は, 術後1ヵ月9.5%, 2ヵ月11.1%, 3ヵ月2.3%であった. 【結語】ストーマ状況の変化に応じた装具選択をするために, 術後の継続的なストーマ状況の評価が必要である. 重要観察項目は, 術直後は全項目, 1ヵ月はストーマサイズ, 腹壁の硬度, 皮膚の平坦度, 便の性状, 2ヵ月以降はストーマサイズであった. |
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ISSN: | 1882-0115 |