腰椎椎間板性疼痛に対し前方固定術を施行した症例の術前MRIの評価
椎間板線維輪以外の椎体軟骨終板にも知覚神経線維が存在し, 終板の変性は腰痛の原因となることが報告されている. 今回, 前方固定術例の術前MRIの椎間板と終板の変性を検討した. 対象は椎間板性疼痛と診断され前方固定術を施行し, 除痛がなされた成績良好な症例47名であった. 手術前のMRIの椎間板変性の程度, 椎体軟骨終板の輝度変化(T1強調画像にて低輝度を呈するTypeA, 高輝度を呈するTypeB)を検討した. 当該椎間不安定性との相関も検討した, 椎体の輝度変化は正常群, 14例に対しTypeA群14例, TypeB群19例であった. MRIの椎間板変性の程度は正常群で有意にその程度は低かっ...
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Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 11; no. 1; p. 224 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腰痛学会
30.09.2005
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Summary: | 椎間板線維輪以外の椎体軟骨終板にも知覚神経線維が存在し, 終板の変性は腰痛の原因となることが報告されている. 今回, 前方固定術例の術前MRIの椎間板と終板の変性を検討した. 対象は椎間板性疼痛と診断され前方固定術を施行し, 除痛がなされた成績良好な症例47名であった. 手術前のMRIの椎間板変性の程度, 椎体軟骨終板の輝度変化(T1強調画像にて低輝度を呈するTypeA, 高輝度を呈するTypeB)を検討した. 当該椎間不安定性との相関も検討した, 椎体の輝度変化は正常群, 14例に対しTypeA群14例, TypeB群19例であった. MRIの椎間板変性の程度は正常群で有意にその程度は低かった. 椎間不安定性の程度は有意に正常群に高かった. 椎体の輝度変化正常例は椎間板の変性の程度が低いが, 椎体間の不安定性が強いために腰痛を生じていると考えられた. しかしながら椎体間の不安定性が安定化していても, 椎体の輝度変化異常例では, 軟骨終板の変性の程度が強く, それが腰痛の原因となっていると考えられた. |
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ISSN: | 1345-9074 |