HCV-RNA陽性ドナーより同種骨髄移植を行った慢性骨髄性白血病

「症例」症例は26歳, 男性. 1995年11月慢性骨髄性白血病の慢性期と診断され, インターフェロン療法が開始される. 兄とのHLAが一致したが, 兄がHCV-RNA陽性のため骨髄バンクに登録した. 1999年5月頃より白血球数の急速な増加と激しい骨痛が出現し, 移行期への進展と診断した. 骨髄バンクのドナーが見つからないことから, 本人及び家族の同意を得, 1999年7月15日, HCV-RNA陽性の兄より同種骨髄移植を行なった. ドナーはB型で患者はA型のため, ドナーから採取された骨髄血から単核球を分離し, 患者に輸注した. 移植前処置は, 全身放射線照射, cytosine arab...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 271
Main Authors 川野千鶴, 室井一男, 菅野直子, 尾島佐恵, 小幡隆, 渡部一枝, 岸野光司, 中木陽子, 和泉透, 小澤敬也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.2000
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ISSN0546-1448

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Summary:「症例」症例は26歳, 男性. 1995年11月慢性骨髄性白血病の慢性期と診断され, インターフェロン療法が開始される. 兄とのHLAが一致したが, 兄がHCV-RNA陽性のため骨髄バンクに登録した. 1999年5月頃より白血球数の急速な増加と激しい骨痛が出現し, 移行期への進展と診断した. 骨髄バンクのドナーが見つからないことから, 本人及び家族の同意を得, 1999年7月15日, HCV-RNA陽性の兄より同種骨髄移植を行なった. ドナーはB型で患者はA型のため, ドナーから採取された骨髄血から単核球を分離し, 患者に輸注した. 移植前処置は, 全身放射線照射, cytosine arabinoside,cyclophosphamide, 急性GVHD予防は, cyclosporinと短期mcthotrexate.
ISSN:0546-1448