H.pylori未感染胃に生じた低分化型進行胃癌の一例
「序文」 H.pylori(HP)未感染胃における進行胃癌は非常に稀であり報告は少ない. 今回, HP未感染胃に生じた低分化型進行胃癌の一例を経験したため報告する. 「症例」 患者:71歳, 女性 主訴:黒色便 既往歴:特記事項なし 現病歴:20XX年9月に黒色便の精査として前医で施行された上部消化管内視鏡検査(GS)で, 胃体下部後壁に潰瘍性病変を認めた. 生検でGroup 4であり, 精査加療目的に当院紹介となった. 検査所見:腫瘍マーカーの上昇は認めず, 血清抗HP抗体は3U/mL未満, 便中HP抗原は陰性であった. 当院GS所見:背景胃粘膜に萎縮を認めず, HP未感染の所見であった....
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy(2001年から) Vol. 98; no. 1; pp. 81 - 82 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本消化器内視鏡学会関東支部会
30.06.2021
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Summary: | 「序文」 H.pylori(HP)未感染胃における進行胃癌は非常に稀であり報告は少ない. 今回, HP未感染胃に生じた低分化型進行胃癌の一例を経験したため報告する. 「症例」 患者:71歳, 女性 主訴:黒色便 既往歴:特記事項なし 現病歴:20XX年9月に黒色便の精査として前医で施行された上部消化管内視鏡検査(GS)で, 胃体下部後壁に潰瘍性病変を認めた. 生検でGroup 4であり, 精査加療目的に当院紹介となった. 検査所見:腫瘍マーカーの上昇は認めず, 血清抗HP抗体は3U/mL未満, 便中HP抗原は陰性であった. 当院GS所見:背景胃粘膜に萎縮を認めず, HP未感染の所見であった. 胃体下部後壁に60mm大の褪色調主体で一部発赤を混じた病変を認め, 中央には潰瘍を伴っていた. インジゴカルミン色素撒布像では陥凹性病変として視認された. NBI併用拡大内視鏡画像では, 病変の大部分は血管・構造ともに異型に乏しい非腫瘍性粘膜に被覆されていたが, 所々異常血管を伴う箇所が点在しており腫瘍の露出と考えられた. |
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ISSN: | 1348-9844 |