姫マツタケ(岩出101株)併用による長期マイルド・ハイパーサーミアによるインビボー系での抗腫瘍効果と延命効果

温熱治療は一般的に42.5℃以上の温度で行われているが, インビボー系では42.5℃以下の低温度でも免疫能活性による抗腫瘍効果が発生する事を観測して来た. 今回, 長期間に渡って41.5℃のマイルド・ハイパーサーミア処理を行う事によって抗腫瘍効果が発生し, 担癌マウスの生存日数に延長が観測されたので結果を報告する. 実験にはSCC-VII腫瘍移植C3Hマウスを用い, 温熱41.5℃を20分間RF加温を長期に渡って行った. その結果, 温熱処理後に白血球, リンパ球, 単球好中球の活性が観測され, 51-Cr標識YAC-1細胞アッセイによるNK細胞の活性が観測され, 同様に抗腫瘍効果と温熱-姫マ...

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Published in日本ハイパーサーミア学会誌 Vol. 22; no. 3; p. 171
Main Authors 長谷川武夫, 安藤聡志, 天野守計, 暮木実智広, 小林龍徳, 前中俊宏, 高橋徹, 熊澤勝美, 池田豊, 山本五郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハイパーサーミア学会 01.09.2006
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ISSN0911-2529

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Summary:温熱治療は一般的に42.5℃以上の温度で行われているが, インビボー系では42.5℃以下の低温度でも免疫能活性による抗腫瘍効果が発生する事を観測して来た. 今回, 長期間に渡って41.5℃のマイルド・ハイパーサーミア処理を行う事によって抗腫瘍効果が発生し, 担癌マウスの生存日数に延長が観測されたので結果を報告する. 実験にはSCC-VII腫瘍移植C3Hマウスを用い, 温熱41.5℃を20分間RF加温を長期に渡って行った. その結果, 温熱処理後に白血球, リンパ球, 単球好中球の活性が観測され, 51-Cr標識YAC-1細胞アッセイによるNK細胞の活性が観測され, 同様に抗腫瘍効果と温熱-姫マツタケ併用処理によって処理マウスの延命効果が観測された. 以上の結果は姫マツタケが温熱効果を増強し, マイルド・ハイパーサーミア処理は免疫能も増強するため, これらの処理は悪性腫瘍に対する術後患者の再発防止に有用であると思われた.
ISSN:0911-2529