高校男子陸上4×100mのバトンパス時に発症した大腿骨骨幹部骨折の一例

〔要旨〕16歳高1男性. 短距離陸上選手. リレーで2走から3走走者にバトンを渡した後, 前のめりに転倒しそうになり, 左足を踏ん張った際, 激痛とともに左大腿骨骨幹部中央1/2の骨折に至った. 血液検査及び画像上明らかな病的骨折を示唆する所見は認めず, 髄内釘による内固定術を行った. 本例は, 典型的な疲労骨折を示唆する特徴はなかったものの不顕性疲労骨折が存在し, 強力な軸圧が加わるという特殊な受傷機転により完全骨折に結びついたものと考えられた....

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 28; no. 1; pp. 133 - 137
Main Authors 井伊聡樹, 小川健, 鎌田浩史, 蒲田久典, 辰村正紀, 万本健生, 淺川俊輔, 石本立, 平野篤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.01.2020
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ISSN1346-4159

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Summary:〔要旨〕16歳高1男性. 短距離陸上選手. リレーで2走から3走走者にバトンを渡した後, 前のめりに転倒しそうになり, 左足を踏ん張った際, 激痛とともに左大腿骨骨幹部中央1/2の骨折に至った. 血液検査及び画像上明らかな病的骨折を示唆する所見は認めず, 髄内釘による内固定術を行った. 本例は, 典型的な疲労骨折を示唆する特徴はなかったものの不顕性疲労骨折が存在し, 強力な軸圧が加わるという特殊な受傷機転により完全骨折に結びついたものと考えられた.
ISSN:1346-4159