心房細動カテーテルアブレーション治療
本日は心房細動の治療, 特にカテーテルアブレーションという, 非薬物療法についてお話します. アブレーションとは元々, 「切り取る, 取り除く」といった意味の言葉であり, 実際には直径約2mm足らずの細いカテーテルを, 透視下に経血管的に心臓内に留置し, カテーテル先端の電極からの高周波通電を用いて局所を焼灼することで, 不整脈起源を文字通り「切り取る」ことで不整脈の根治を目指す治療であります. 心房細動の治療は21世紀における, われわれ循環器内科医師が立ち向かうべき重要な課題の1つであり, その生命予後は考えられていた以上に悪く, 茨城県の健康調査によると, 10年で20%以上の心臓血管死...
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Published in | 心臓 Vol. 45; no. 6; pp. 735 - 737 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本心臓財団・日本循環器学会
15.06.2013
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ISSN | 0586-4488 |
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Summary: | 本日は心房細動の治療, 特にカテーテルアブレーションという, 非薬物療法についてお話します. アブレーションとは元々, 「切り取る, 取り除く」といった意味の言葉であり, 実際には直径約2mm足らずの細いカテーテルを, 透視下に経血管的に心臓内に留置し, カテーテル先端の電極からの高周波通電を用いて局所を焼灼することで, 不整脈起源を文字通り「切り取る」ことで不整脈の根治を目指す治療であります. 心房細動の治療は21世紀における, われわれ循環器内科医師が立ち向かうべき重要な課題の1つであり, その生命予後は考えられていた以上に悪く, 茨城県の健康調査によると, 10年で20%以上の心臓血管死を来すことが示されています. 心房細動治療の考え方として, 1つには心房細動に合併する血栓塞栓の予防という考え方と, もう1つには洞調律維持という考え方があり, 血栓塞栓の予防という考え方は来週以降2週にわたって日本医科大学の新博次先生の放送で詳しく話されると思いますのでここでは省きます. |
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ISSN: | 0586-4488 |