外傷性膝蓋骨脱臼の1例

症例29歳女性 【現病歴】8歳時に左膝蓋骨骨折の診断でギプス固定の診療をうけ, その後2回giving wayの既往はあるものの10歳以降は無症状であった. 昨年9月, 脚立から飛び降りた際にgiving wayがあり, その後に膝蓋骨の戻る感じがあった. その後左膝の腫脹・疼痛が徐々に増強し受傷翌日に当院受診した. 【初診時X線像】30°屈曲位Skyline像にて膝蓋骨はWibcrg II型でsulcus angleは143°で亜脱臼位. 健側も亜脱臼位にあった(lateral shift 52%). 【治療】関節鏡にて膝蓋大腿関節はOA変化を認め, 内側の関節支帯は広範に断裂. 鏡視下に遊...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 4; pp. 1289 - 1290
Main Authors 駿河保彰, 重盛廉, 行田義仁, 小柴民子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.1999
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033

Cover

More Information
Summary:症例29歳女性 【現病歴】8歳時に左膝蓋骨骨折の診断でギプス固定の診療をうけ, その後2回giving wayの既往はあるものの10歳以降は無症状であった. 昨年9月, 脚立から飛び降りた際にgiving wayがあり, その後に膝蓋骨の戻る感じがあった. その後左膝の腫脹・疼痛が徐々に増強し受傷翌日に当院受診した. 【初診時X線像】30°屈曲位Skyline像にて膝蓋骨はWibcrg II型でsulcus angleは143°で亜脱臼位. 健側も亜脱臼位にあった(lateral shift 52%). 【治療】関節鏡にて膝蓋大腿関節はOA変化を認め, 内側の関節支帯は広範に断裂. 鏡視下に遊離体を摘出後Crosse de hockey法によるdistal realignmentと外側支帯切離, 内側支帯縫縮をおこなった. (Qangle 18°→6°)【術後経過】術後4ケ月の現在, 膝屈曲125°でいまだ制限を残してはいるが, 改善傾向にある.
ISSN:0037-1033