術前・術中病理診断困難な低分化肝門部領域胆管癌
60代男性. 以前より近医で膵嚢胞性病変の経過観察を目的に, 定期的にCT撮影されていた. X年11月に偶発的にB2の胆管拡張像を認めた. ERCP施行され狭窄病変から擦過細胞診・生検組織診が提出されたが悪性所見は得られなかった. 腫瘍マーカーは上昇なくPETでも取込亢進がみられなかった. さらなる精査のため他の高次医療機関に紹介となった. X+1年2月(胆管拡張認識から3カ月後)に紹介先でもERCPと生検施行されたが悪性所見が得られなかった. 狭窄近傍にφ2cm程度の血管腫が疑われるとの診断に至り, 前医にて経過観察の方針となった. X+1年6月(胆管拡張認識から7カ月後)に経過確認目的に前...
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Published in | 胆道 Vol. 38; no. 5; pp. 763 - 768 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
31.12.2024
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ISSN | 0914-0077 |
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Summary: | 60代男性. 以前より近医で膵嚢胞性病変の経過観察を目的に, 定期的にCT撮影されていた. X年11月に偶発的にB2の胆管拡張像を認めた. ERCP施行され狭窄病変から擦過細胞診・生検組織診が提出されたが悪性所見は得られなかった. 腫瘍マーカーは上昇なくPETでも取込亢進がみられなかった. さらなる精査のため他の高次医療機関に紹介となった. X+1年2月(胆管拡張認識から3カ月後)に紹介先でもERCPと生検施行されたが悪性所見が得られなかった. 狭窄近傍にφ2cm程度の血管腫が疑われるとの診断に至り, 前医にて経過観察の方針となった. X+1年6月(胆管拡張認識から7カ月後)に経過確認目的に前医で撮影されたCT・MRIでB2・B3の拡張増悪を認めた. 精査目的にX+1年7月に当院消化器内科紹介となった. 早期胃癌ESD, 高血圧, B型肝炎感染の既往を有する. |
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ISSN: | 0914-0077 |