ミリングカッター性能の客観的評価法について

「緒言」 近年, パーシャル・デンチャーの支台装置としてのアタッチメントの普及は注目すべきものがある. アタッチメントは, 松尾, 津留, H.W.Preiskel, 中沢, 雨森, 丸山等の分類によれば, 既製と自家製に大別され, 後者の大部分はバーとテレスコープクラウンをミリングテクニックと呼ばれる方法によって製作されたものである. これらは, 維持力に優れ, 義歯の動きが少ないため咀嚼機能が改善されやすく, 既製アタッチメント義歯と同様に審美性にも優れている. 特にテレスコープクラウンにおいては, I.R.Vシステムのように歯周病に対して積極的に予防および組織の保護を目的とした方法も考え...

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Published in神奈川歯学 Vol. 16; no. 4; pp. 539 - 550
Main Authors 原橋豊信, 宇治文孝, 山下和子, 白沢勝沖, 松尾悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.03.1982
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ISSN0454-8302

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Summary:「緒言」 近年, パーシャル・デンチャーの支台装置としてのアタッチメントの普及は注目すべきものがある. アタッチメントは, 松尾, 津留, H.W.Preiskel, 中沢, 雨森, 丸山等の分類によれば, 既製と自家製に大別され, 後者の大部分はバーとテレスコープクラウンをミリングテクニックと呼ばれる方法によって製作されたものである. これらは, 維持力に優れ, 義歯の動きが少ないため咀嚼機能が改善されやすく, 既製アタッチメント義歯と同様に審美性にも優れている. 特にテレスコープクラウンにおいては, I.R.Vシステムのように歯周病に対して積極的に予防および組織の保護を目的とした方法も考えられている. 多くの利点を有しているこれらの精密作業は, 現在では技術および材料の進歩により製作法も容易化され広く普及しつつある. ミリングテクニックの全ての種類に共通する要素は固定部(内冠)と可撤部(外冠)の摩擦力による維持であり, その主体となる術式はその名の示す通り内冠のミリングである.
ISSN:0454-8302