臨床応用のための歯列骨格統合モデルの精度検証

「緒言」 近年の3Dデジタル技術の精度向上は著しく, 補綴領域における応用が期待されている. 中でも歯科用CAD/CAMシステムは, 補綴分野において広く利用されるようになり, 歯冠補綴装置の設計・製作から有床義歯補綴装置の応用まで検討されている. また, デジタル画像処理技術は検査・診断から治療計画の立案に応用され, 患者に適した治療の提供を可能にしている. 特に, 歯列石膏模型をスキャニングするデスクトップ型スキャナーに対して口腔内スキャナーは, 患者の口腔内歯列の3Dデータ化に際して, 従来行われてきた印象採得および石膏模型の製作を行うことなく, パソコン上での口腔内歯列の三次元構築を可...

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Published in神奈川歯学 Vol. 57; no. 1; pp. 31 - 38
Main Authors 岩下英夫, 濱野奈穂, 清水統太, 一色ゆかり, 福山卓志, 辻村有哉, 薗部悠司郎, 大川公子, 三宅忠隆, 井野智
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.06.2022
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ISSN0454-8302

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Summary:「緒言」 近年の3Dデジタル技術の精度向上は著しく, 補綴領域における応用が期待されている. 中でも歯科用CAD/CAMシステムは, 補綴分野において広く利用されるようになり, 歯冠補綴装置の設計・製作から有床義歯補綴装置の応用まで検討されている. また, デジタル画像処理技術は検査・診断から治療計画の立案に応用され, 患者に適した治療の提供を可能にしている. 特に, 歯列石膏模型をスキャニングするデスクトップ型スキャナーに対して口腔内スキャナーは, 患者の口腔内歯列の3Dデータ化に際して, 従来行われてきた印象採得および石膏模型の製作を行うことなく, パソコン上での口腔内歯列の三次元構築を可能とし, 臨床での応用が進んでいる. 一方, 顎顔面骨格の三次元的な骨格診断には, Computed Tomography(CT)による三次元画像により顎関節の構造, 顆頭の形態, 下顎骨の状態など, 重要な情報を得る事ができる.
ISSN:0454-8302