経皮的内視鏡的胃瘻造設術後1週間経過して脳室-腹腔シャントの感染を生じた1例

当院での2005年から2007年までに115例に対しPEG造設を行っている(男性66例, 女性49例, 平均年齢75.6歳. 21~100歳). 本症例は78歳, 男性. クモ膜下出血後の正常圧水頭症に対し, 当院脳神経外科にてH19.3.8 VP shunt術施行. PEG造設目的にて9.21当科入院となった. 9.25胃体中部前壁にPEG造設(体表は臍上部)施行した. 術後創部は発赤認めるも, 腫脹, 膿, 出血は認めなかった. 術後9日目より39℃台の発熱認めた. 発熱後, 頭部, 胸腹部CT, 尿検査, 髄液検査, 喀痰培養, 尿培養, 血液培養施行するも感染源特定できなかった. 術後...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in山口医学 Vol. 56; no. 6; p. 227
Main Authors 竹本洋介, 谷岡ゆかり, 祐徳浩紀, 坂口栄樹, 柳井秀雄, 山下勝弘, 大和田祐二, 神田隆, 松田昌子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 31.12.2007
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:当院での2005年から2007年までに115例に対しPEG造設を行っている(男性66例, 女性49例, 平均年齢75.6歳. 21~100歳). 本症例は78歳, 男性. クモ膜下出血後の正常圧水頭症に対し, 当院脳神経外科にてH19.3.8 VP shunt術施行. PEG造設目的にて9.21当科入院となった. 9.25胃体中部前壁にPEG造設(体表は臍上部)施行した. 術後創部は発赤認めるも, 腫脹, 膿, 出血は認めなかった. 術後9日目より39℃台の発熱認めた. 発熱後, 頭部, 胸腹部CT, 尿検査, 髄液検査, 喀痰培養, 尿培養, 血液培養施行するも感染源特定できなかった. 術後31日目Gaシンチ施行. 腹腔内, シャントチューブの位置と一致して, 集積を認めた. 同日腹部・骨盤部CTにてGaシンチ集積部位と一致して, シャントチューブ周囲に腹腔内膿瘍を形成していた. PEG造設部位はシャントチューブに近接していた. 本症例では, PEG造設後1週間以上経過してから, 偶発症を生じた. 今回我々は当院での115例のPEG造設に関する偶発症の解析も含めて報告する.
ISSN:0513-1731