介護者のいる脳血管障害患者の自宅退院後の身体機能と介護回数の変化
【目的】 前回われわれは単身生活の脳血管患者でリハビリテーション(以下, リハ)訓練終了後, 在宅生活可能と判断した患者が全例在宅生活を継続していることを報告した. このことより単身生活が在宅可能かどうか判断する際にはコメディカルスタッフとともに在宅評価を行い, その結果をもとにリハカンファレンスできめ細かな対応を講じることの有効性が確認された. しかし, 介護者のいる患者では, 単身生活の場合のようにコメディカルスタッフが自宅にまで同行評価することは少ない. 一般にリハ訓練を受けて自宅退院する脳血管障害患者の身体機能は退院時がピークで, 以後は程度の差こそあれ機能低下をきたす場合が多い. こ...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 33; no. 11; pp. 837 - 838 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.11.1996
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Summary: | 【目的】 前回われわれは単身生活の脳血管患者でリハビリテーション(以下, リハ)訓練終了後, 在宅生活可能と判断した患者が全例在宅生活を継続していることを報告した. このことより単身生活が在宅可能かどうか判断する際にはコメディカルスタッフとともに在宅評価を行い, その結果をもとにリハカンファレンスできめ細かな対応を講じることの有効性が確認された. しかし, 介護者のいる患者では, 単身生活の場合のようにコメディカルスタッフが自宅にまで同行評価することは少ない. 一般にリハ訓練を受けて自宅退院する脳血管障害患者の身体機能は退院時がピークで, 以後は程度の差こそあれ機能低下をきたす場合が多い. このことから考えると, 退院直後よりもしばらく時間が経過したときのほうが介護者の負担も増大していると思われる. そこで今回は退院時の脳血管障害患者の身体機能の変化と介護負担がどのように変化するかについて調査したので報告する. 【対象】当院に入院しリハ訓練実施後, 自宅に退院した脳血管障害患者とその介護者. 【方法】退院時にBarthel Indexを測定し, 介護負担については退院直後に介護の回数およびその内容を介護者に尋ねる. 以後, 外来受診時などに定期的にBarthel Indexと介護回数およびその内容について調査する. 【結果】身体機能が低下した者が64名中18名認められた. 介護回数が増える者が多い傾向ではあるが, バラツキがあった. |
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ISSN: | 0034-351X |