救助者は自動体外式除細動器 (AED) の心電図解析および電気ショック施行時に胸骨圧迫を中断したか?

「要旨」「背景」: 自動体外式除細動器(AED)は心電図解析から電気ショックまでの間(胸骨圧迫非適応期間), 胸骨圧迫を中断することを指示するが, 救助者がこの指示に従っているかは不明である. 「目的」: 救助者が胸骨圧迫非適応期間に胸骨圧迫を中断しているかを明らかにすること. 「方法」: AED内部記録情報から電気ショック施行事象を抽出し, 胸骨圧迫中断について検証した. 「結果」: 心電図解析中の胸骨圧迫は888事象のうち20事象で認められ, そのうち1事象では電気ショック時にも胸骨圧迫が行われていた. 「結論」: AEDの指示通りに胸骨圧迫を中断していない事象が2.3%存在した. 心肺蘇...

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Published in蘇生 Vol. 43; no. 1; pp. 8 - 11
Main Authors 金子洋, 長瀬亜岐, 丸川征四郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本蘇生学会 02.04.2024
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ISSN0288-4348

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Summary:「要旨」「背景」: 自動体外式除細動器(AED)は心電図解析から電気ショックまでの間(胸骨圧迫非適応期間), 胸骨圧迫を中断することを指示するが, 救助者がこの指示に従っているかは不明である. 「目的」: 救助者が胸骨圧迫非適応期間に胸骨圧迫を中断しているかを明らかにすること. 「方法」: AED内部記録情報から電気ショック施行事象を抽出し, 胸骨圧迫中断について検証した. 「結果」: 心電図解析中の胸骨圧迫は888事象のうち20事象で認められ, そのうち1事象では電気ショック時にも胸骨圧迫が行われていた. 「結論」: AEDの指示通りに胸骨圧迫を中断していない事象が2.3%存在した. 心肺蘇生教育やAED機能の改善が望まれる.
ISSN:0288-4348