義歯補強線と接着性レジンとの関係について

「緒言」 PMMAレジンは義歯床用材料として, その操作性の良さから日常広く用いられている. このレジン床の補強法として大きい床面積を持つものや床が両側性に渡る場合などには, 強度の向上を図る目的でレジン床内部に金属線を埋入することがある. しかしながら, この方法では義歯破折線が補強線に沿って多発する傾向も見受けられ, この原因のひとつとして補強線とPMMAレジンとが物理的に結合していることや設置方法などが挙げられる. そこで今回, 我々は当教室の松尾らが歯科界に導入したモーダル解析法を用いて金属線に4META即時重合レジンをコーティングしてPMMA床用レジン中に埋入した実験試料について動態...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in神奈川歯学 Vol. 30; no. 3; pp. 286 - 292
Main Authors 豊田實, 杉村大介, 青木太郎, 斉藤満寿乃, 波磨章, 松尾悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.12.1995
Online AccessGet full text
ISSN0454-8302

Cover

More Information
Summary:「緒言」 PMMAレジンは義歯床用材料として, その操作性の良さから日常広く用いられている. このレジン床の補強法として大きい床面積を持つものや床が両側性に渡る場合などには, 強度の向上を図る目的でレジン床内部に金属線を埋入することがある. しかしながら, この方法では義歯破折線が補強線に沿って多発する傾向も見受けられ, この原因のひとつとして補強線とPMMAレジンとが物理的に結合していることや設置方法などが挙げられる. そこで今回, 我々は当教室の松尾らが歯科界に導入したモーダル解析法を用いて金属線に4META即時重合レジンをコーティングしてPMMA床用レジン中に埋入した実験試料について動態観察を行ったので報告する. 「実験装置及び方法」 1. 実験試料 1) 床用材料 (1) 加熱重合型PMMAレジン GC社製クイックアクロン(以下PMMA) (2)加熱重合型接着性レジン サンメディカル社製メタデント(以下METADENT)
ISSN:0454-8302