我々の行っているLe Fort I型骨切り術

Le Fort I型骨切り術は上顎の外科的矯正手術において最も多用されている術式であると言って過言ではない. 下顎移動術と併用されることが多く, 上顎の3次元的移動, すなわち上下的, 前後的, 側方移動が可能であり, Roll, Pitch, Yawの改善が可能である. またSegmental Le Fort I Osteotomyによって幅径の調整, 分割骨片の異なった移動が可能となる. しかし一方で血管, 静脈叢損傷による多量出血, Bad fractureによる視神経管損傷などの報告もあり決して容易な手術ではない. 私たちは安全を第一に1000例以上の症例を行い, 幸い大きな合併症はな...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 26; no. 4; pp. 308 - 311
Main Authors 古谷昌裕, 高済石, 東郷由弥子, 廣田阿佐緒, 橋川直浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本顎変形症学会 15.12.2016
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ISSN0916-7048

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Summary:Le Fort I型骨切り術は上顎の外科的矯正手術において最も多用されている術式であると言って過言ではない. 下顎移動術と併用されることが多く, 上顎の3次元的移動, すなわち上下的, 前後的, 側方移動が可能であり, Roll, Pitch, Yawの改善が可能である. またSegmental Le Fort I Osteotomyによって幅径の調整, 分割骨片の異なった移動が可能となる. しかし一方で血管, 静脈叢損傷による多量出血, Bad fractureによる視神経管損傷などの報告もあり決して容易な手術ではない. 私たちは安全を第一に1000例以上の症例を行い, 幸い大きな合併症はなかった. これらの術式について詳細を報告する. 「術前準備」パノラマX線写真, セファロX線規格写真, CT(3D-CT)X線写真, フェイスボートランスファーした模型を用いて行う. 模型が他の画像のデータ, フェファロ分析の結果と一致しているか確認する. 一致しない場合は模型装着の誤差が考えられ再度装着が必要である.
ISSN:0916-7048