モーダル解析によるバーの動態について

「緒言」パーシャルデンチャー設計上, 最も考慮することは, 義歯が口腔内で安定し必要な機能を発揮することである. この目的を達するために支台装置や連結装置等について光弾性実験法, ストレンゲージ法, 有限要素法等様々なものを利用して研究されている. 我々は, これらの静的荷重下で物体の動特性を求めるよりも, 物体の動特性を求めるに適した手法, 即ちモーダル解析法による分析を考え, その上で主な構成要素間の関連性をも考慮することが重要と考えた. そして, 臨床上多くの問題を抱えている片側遊離端欠損症例を対象とし, 連結装置を介し, 反対側に支台装置を設計し義歯を口腔内に安定させるCross Ar...

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Published in神奈川歯学 Vol. 23; no. 3; pp. 405 - 416
Main Authors 北條了, 佐々木秀典, 石田正博, 水谷哲夫, 豊田實, 松尾悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.12.1988
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ISSN0454-8302

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Summary:「緒言」パーシャルデンチャー設計上, 最も考慮することは, 義歯が口腔内で安定し必要な機能を発揮することである. この目的を達するために支台装置や連結装置等について光弾性実験法, ストレンゲージ法, 有限要素法等様々なものを利用して研究されている. 我々は, これらの静的荷重下で物体の動特性を求めるよりも, 物体の動特性を求めるに適した手法, 即ちモーダル解析法による分析を考え, その上で主な構成要素間の関連性をも考慮することが重要と考えた. そして, 臨床上多くの問題を抱えている片側遊離端欠損症例を対象とし, 連結装置を介し, 反対側に支台装置を設計し義歯を口腔内に安定させるCross Arch Stabilizationを導入して義歯を製作し, 当教室一連の振動機器により義歯各部のモードシェープを視覚的にとらえ分析した. その結果支台装置の動態に関して連結装置の方が影響が大きいことが考えられたので, 今回連結装置単体および義歯連結装置の動態観察に関する基本的な実験を行い多少の興味ある知見を得たので報告する.
ISSN:0454-8302