小児用補助人工心臓の現状と展望
「要旨」小児用補助人工心臓 : EXCOR Pediatricの治験が行われている. 長らく待ち望まれたデバイスの最も精度の高い情報であるアメリカの臨床試験データを概観し, ECMOというSingle deviceと言ってよい日本の小児重症心不全治療に対し, どのようなインパクトをもたらすかを考察する. また, 現在開発中のデバイスが, 日本の医療システムに定着するための出口として, 心臓移植のもう一方の受け皿となる可能性のある再生医療の可能性に関して論述する. 「I. はじめに」成人用の植込み型補助人工心臓が臨床で保険使用されるようになり5年目となる. 本邦における人工心臓治療は, デバイス...
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Published in | 体外循環技術 Vol. 42; no. 2; pp. 104 - 108 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本体外循環技術医学会
01.06.2015
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ISSN | 0912-2664 |
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Summary: | 「要旨」小児用補助人工心臓 : EXCOR Pediatricの治験が行われている. 長らく待ち望まれたデバイスの最も精度の高い情報であるアメリカの臨床試験データを概観し, ECMOというSingle deviceと言ってよい日本の小児重症心不全治療に対し, どのようなインパクトをもたらすかを考察する. また, 現在開発中のデバイスが, 日本の医療システムに定着するための出口として, 心臓移植のもう一方の受け皿となる可能性のある再生医療の可能性に関して論述する. 「I. はじめに」成人用の植込み型補助人工心臓が臨床で保険使用されるようになり5年目となる. 本邦における人工心臓治療は, デバイスラグという言葉に象徴されるように, 欧米に対して10年とも言われる大きな後れをとってきた. 2011年にEVAHEART, DuraHeartの2つのデバイスが臨床試験開始から短期間で保険償還されたことは, 人工心臓治療において大きなMilestoneであった. |
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ISSN: | 0912-2664 |