食道癌手術前理学療法導入効果について

【目的】食道癌手術患者に術前から呼吸訓練を含めた理学療法を行うことの効果について検討した. 【対象と方法】1998年1月～1999年12月に当院で行われた食道癌根治術は32例で, これらを術前から理学療法を施行した群(以下, 施行群)19例と術前に理学療法を施行しなかった群(以下, 非施行群)13例の2群に分けて検討した. 【結果】術後入院日数は施行群29.2日, 非施行群72.2日で施行群が有意に(p<0.05)短かった. 理学療法施行日数は施行群29.5日で, そのうち術前7.7日, 術後20.8日であった. 非施行群の中には合併症のため術後から理学療法を施行した例が6例あり, 平均...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 38; no. 5; pp. 402 - 403
Main Authors 小山照幸, 冨田祐司, 三戸部聖子, 安保雅博, 宮野佐年, 鈴木裕, 羽生信義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.05.2001
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ISSN0034-351X

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Summary:【目的】食道癌手術患者に術前から呼吸訓練を含めた理学療法を行うことの効果について検討した. 【対象と方法】1998年1月～1999年12月に当院で行われた食道癌根治術は32例で, これらを術前から理学療法を施行した群(以下, 施行群)19例と術前に理学療法を施行しなかった群(以下, 非施行群)13例の2群に分けて検討した. 【結果】術後入院日数は施行群29.2日, 非施行群72.2日で施行群が有意に(p<0.05)短かった. 理学療法施行日数は施行群29.5日で, そのうち術前7.7日, 術後20.8日であった. 非施行群の中には合併症のため術後から理学療法を施行した例が6例あり, 平均68.6日であった. 呼吸器合併症は施行群26.3%, 非施行群46.2%であった. 【結論】術前からの理学療法と術後早期からの訓練開始は, 呼吸器合併症の予防に有用で, 術後入院期間の短縮に寄与したと考えられた.
ISSN:0034-351X