モーダルモディフィケーションによる連結装置断面形態の検討

「緒言」義歯の動態を解析することは, パーシャルデンチャー設計時の指針として重要な事項とされ, これまでに光弾性実験法, 有限要素法, ストレンゲージ法等様々な研究が報告されているが, これらは静的荷重下の実験であり機能時の動態を解析したとは言い難い. 当教室では実験的モーダル解析法を応用し, 構造体の振動を支配する固有振動数, 固有モード形, 減衰等を推定し, 物体の動特性を視覚的に分析する研究を行ってきた. さらに, 実験計測を繰り返し行わずに構造体のもつパラメータ(質量, 剛性, 減衰)をコンピュータ上で変更し, その動態を予測するモーダルモディフィケーション(以下 構造変更)プログラム...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in神奈川歯学 Vol. 26; no. 3; pp. 306 - 312
Main Authors 佐々木秀典, 大津久夫, 鈴木徳夫, 倉林典之, 豊田實, 松尾悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.12.1991
Online AccessGet full text
ISSN0454-8302

Cover

More Information
Summary:「緒言」義歯の動態を解析することは, パーシャルデンチャー設計時の指針として重要な事項とされ, これまでに光弾性実験法, 有限要素法, ストレンゲージ法等様々な研究が報告されているが, これらは静的荷重下の実験であり機能時の動態を解析したとは言い難い. 当教室では実験的モーダル解析法を応用し, 構造体の振動を支配する固有振動数, 固有モード形, 減衰等を推定し, 物体の動特性を視覚的に分析する研究を行ってきた. さらに, 実験計測を繰り返し行わずに構造体のもつパラメータ(質量, 剛性, 減衰)をコンピュータ上で変更し, その動態を予測するモーダルモディフィケーション(以下 構造変更)プログラムを用い, 義歯の不必要な動きをできるだけ少なくするために, これらのパラメータをどのように変更すればよいかを検索している. 今回はその基礎実験として, 下顎遊離端義歯のリンガルバーを想定した試料を作製し, その質量についての構造変更を行って, 変更前と変更後の動態を比較, 検討した.
ISSN:0454-8302