培養骨芽細胞におけるNK1 receptorの発現とtachykininの影響

本研究では, 骨芽細胞に神経ペプチド, substance P(SP)の受容体であるneurokinin-1 receptor(NK1-R)が発現するか, tachykinin family(SP, NKA, NKB)がどのように骨形成に関与するかを検索した. 培養骨芽細胞にはRT-PCRによりNK1-Rの発現が認められた. また, 形成された骨結節周囲の骨芽細胞には蛍光標識したSPの標識がみられた. 骨形成に対しては, 10-8, 10-6M SPおよび10-11~10-9M NKBで骨形成の増加が認められたが, NKAでは認められなかった. 以上により, ラット骨芽細胞にはNK1-Rが発現...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 56; no. 4; pp. 166 - 167
Main Authors 後藤哲哉, 福原栄司, 米谷香織, 小林繁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 25.08.2002
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Summary:本研究では, 骨芽細胞に神経ペプチド, substance P(SP)の受容体であるneurokinin-1 receptor(NK1-R)が発現するか, tachykinin family(SP, NKA, NKB)がどのように骨形成に関与するかを検索した. 培養骨芽細胞にはRT-PCRによりNK1-Rの発現が認められた. また, 形成された骨結節周囲の骨芽細胞には蛍光標識したSPの標識がみられた. 骨形成に対しては, 10-8, 10-6M SPおよび10-11~10-9M NKBで骨形成の増加が認められたが, NKAでは認められなかった. 以上により, ラット骨芽細胞にはNK1-Rが発現しており, NK1-Rを介してSPならびにNKBが骨形成を促進していることが示唆された.
ISSN:0368-6833