頭蓋顎顔面部の6自由度探索法による重ね合わせ法

「緒言」顎変形症に対し適切な治療を提供するためには, 術前後の骨格形態や術後における骨格の安定性評価が不可欠である. 通常, 頭部X線規格写真を用いたセファロ分析により二次元的評価が行われているが, 近年, CTなどの三次元画像を用いて評価する試みがなされている1-4). しかしながら, セファロ分析のように一般的な評価方法には至っていない. その理由として, 頭部X線規格写真のように術前後における画像の重ね合わせが容易にできないこと5)が挙げられる. そこで, セファロ分析による二次元的評価と同様に三次元画像において座標系を設定し, 術前後の画像を自動で重ね合わせる新たな手法を提案するととも...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 22; no. 3; pp. 193 - 199
Main Authors 森山茂章, 古田治彦, 喜多涼介, 岩崎泰晃, 平田巧, 喜久田利弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本顎変形症学会 15.08.2012
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ISSN0916-7048

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Summary:「緒言」顎変形症に対し適切な治療を提供するためには, 術前後の骨格形態や術後における骨格の安定性評価が不可欠である. 通常, 頭部X線規格写真を用いたセファロ分析により二次元的評価が行われているが, 近年, CTなどの三次元画像を用いて評価する試みがなされている1-4). しかしながら, セファロ分析のように一般的な評価方法には至っていない. その理由として, 頭部X線規格写真のように術前後における画像の重ね合わせが容易にできないこと5)が挙げられる. そこで, セファロ分析による二次元的評価と同様に三次元画像において座標系を設定し, 術前後の画像を自動で重ね合わせる新たな手法を提案するとともに, 臨床画像の解析を試みた. 「対象と方法」「1. 対象および三次元画像の取得と処理」下顎非対称および開咬を伴う骨格性下顎前突症に対し, 両側下顎枝矢状分割術を施行した1症例を対象とした. 対象のセファロ分析をTable 1に示す.
ISSN:0916-7048