Le Fort I型骨切り術におけるポリ-L-乳酸ポリグリコール酸共重合体プレートの安定性
「緒言」現在, 口腔外科領域の骨接合にはチタンによるプレートシステムが頻用されているが, 今後の画像診断の妨げや金属元素の溶出による臓器への沈着, 蓄積1)などを理由に除去手術を行う場合も多い2). 除去手術を避けるため従来から生体内吸収材料を用いたシステムが使用されてきている. 本邦ではポリ-L-乳酸製の製品が多いが, 今回ポリ-L-乳酸ポリグリコール酸共重合体プレートシステムを用い, 安定性の検討を行ったので報告する. 「研究方法」対象は2009年1月から12月に上下顎移動術を施術した患者40名(女性33名, 男性7名)とした. 上顎は全例Le Fort I型骨切りを用い, 骨切り後の固定...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 23; no. 3; pp. 198 - 201 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本顎変形症学会
15.08.2013
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ISSN | 0916-7048 |
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Summary: | 「緒言」現在, 口腔外科領域の骨接合にはチタンによるプレートシステムが頻用されているが, 今後の画像診断の妨げや金属元素の溶出による臓器への沈着, 蓄積1)などを理由に除去手術を行う場合も多い2). 除去手術を避けるため従来から生体内吸収材料を用いたシステムが使用されてきている. 本邦ではポリ-L-乳酸製の製品が多いが, 今回ポリ-L-乳酸ポリグリコール酸共重合体プレートシステムを用い, 安定性の検討を行ったので報告する. 「研究方法」対象は2009年1月から12月に上下顎移動術を施術した患者40名(女性33名, 男性7名)とした. 上顎は全例Le Fort I型骨切りを用い, 骨切り後の固定にはポリ-L-乳酸グリコール酸共重合体(ポリ-L-乳酸82%, グリコール酸18%)であるLactoSorb(R)(BIOMET社, 米国)の2.0mmL字型5穴のプレートを左右梨状口側縁部と左右頬骨下稜下に計4枚と2.0×7.0mmまたは2.5×7.0mmのスクリューを計16~20本使用した. |
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ISSN: | 0916-7048 |