「セルフメディケーション」の厚生労働省による定義について
[Abstract] : セルフメディケーション及びセルフケアは, 医療分野における公的支出の削減という観点において重要な課題であり, 1998年よりWHOにより推奨されている. 我が国においては, これを促進する目的でセルフメディケーション税制が2017年1月1日より適用されることとなった. 厚生労働省はWHOを援用して, 「自分自身の健康に責任をもつこと」をセルフメディケーションの定義の一要素として言及しているが, 同省の引用している文書よりWHOによる同様の見解の所述は確認できなかった. セルフメディケーション税制の周知にあたり健康の自己責任が強調されることによる影響について考察した....
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Published in | CBEL Report Vol. 2; no. 2; pp. 9 - 26 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
東京大学生命・医療倫理教育研究センター
30.03.2020
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ISSN | 2433-8443 |
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Summary: | [Abstract] : セルフメディケーション及びセルフケアは, 医療分野における公的支出の削減という観点において重要な課題であり, 1998年よりWHOにより推奨されている. 我が国においては, これを促進する目的でセルフメディケーション税制が2017年1月1日より適用されることとなった. 厚生労働省はWHOを援用して, 「自分自身の健康に責任をもつこと」をセルフメディケーションの定義の一要素として言及しているが, 同省の引用している文書よりWHOによる同様の見解の所述は確認できなかった. セルフメディケーション税制の周知にあたり健康の自己責任が強調されることによる影響について考察した. |
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ISSN: | 2433-8443 |