急性水頭症で発症した結節性硬化症関連上衣下巨細胞性星細胞腫に対しエベロリムスで治療した1例

「要旨」今回我々は急性水頭症にて発症した結節性硬化症に伴うSEGAの症例を経験した. 患者は10歳男児で, 重度の精神発達遅滞を有していた. 術後の安静やドレーン管理が困難であることが予想されたため, 内視鏡手術および脳室腹腔短絡術にて水頭症のみを管理し, 同時にeverolimus投与による腫瘍コントロールを行った. 短期間で腫瘍縮小を得, 治療開始後1年間で再増大なく経過している. Everolimusの登場により, SEGAに対して様々な患者背景に合わせた, 細やかな治療戦略を計画することが可能となった....

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Published in小児の脳神経 Vol. 45; no. 1; pp. 34 - 39
Main Authors 中嶋大介, 坂田清彦, 竹重暢之, 中村英夫, 森岡基浩, 田中征治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本小児神経外科学会 28.02.2020
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ISSN0387-8023

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Summary:「要旨」今回我々は急性水頭症にて発症した結節性硬化症に伴うSEGAの症例を経験した. 患者は10歳男児で, 重度の精神発達遅滞を有していた. 術後の安静やドレーン管理が困難であることが予想されたため, 内視鏡手術および脳室腹腔短絡術にて水頭症のみを管理し, 同時にeverolimus投与による腫瘍コントロールを行った. 短期間で腫瘍縮小を得, 治療開始後1年間で再増大なく経過している. Everolimusの登場により, SEGAに対して様々な患者背景に合わせた, 細やかな治療戦略を計画することが可能となった.
ISSN:0387-8023